だから、自己のよりどころをつくれ。すみやかに努めよ。賢明であれ。汚れをはらい、罪過がなければ、天の尊い処に至るであろう。
自らのために安全な島(拠り所)を作れ。急ぎ精進して賢者となれ。心の汚れと塵を洗い流し、諸天の聖なる境地へと歩みを進めよ。
詳細解説
ブッダは祇園精舎にて、敬虔な仏弟子となった子供たちを持つものの、自身は仏法を信じていなかった老父に向けてこの法句を説かれました。この老父の父親(子供たちの祖父)は残酷な牛殺しであり、現世で凄惨な果報を受けて阿鼻地獄に堕ちていました。子供たちは父を救うためにブッダを供養に招き、ブッダは老父に対し、自らのために安全な拠り所を急ぎ作り、賢者となって心を清めるよう諭されました。これを聞いた老父は預流果(初果)を得ました。法句236において、ブッダは他力に頼らず自らの手で『安全な島』を築くことの重要性を強調されています。この島とは、禅定(サマーディ)による心の拠り所のことです。これを築くには、心の煩悩や汚れを洗い流さなければなりません。正念から正定へと至ることで、修行者は心を清浄にし、最終的には不還果(アナガーミー)の位に達して、五浄居天(聖者の境界)へと赴くことができるのです。
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